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生体計測・心理工学

技術解説

アナログ出力のメリット、デメリット
 

デジタル出力アンプはADコンバータと一体構造のため、小型かつ低コストに機器を構成可能です。しかしながら収録装置が限定されてしまうため、収録に関する以下の基本パラメータに関する自由度が大幅に制限されてしまいます。

●サンプリング周波数
●収録点数 (又は収録時間)
●チャネル数
●AD分解能

アナログ出力アンプのシステムは収録装置が限定されないため、必要に応じて収録システムを構築することができます。
この場合、収録部を分離するため、システム全体が大きくなるというデメリットはありますが、それと引き換えに自由度の高いシステム構築が可能となります。

収録ハードウェアやソフトウェアを自由に組み合わせることが可能なので、パッケージソフトでの収録はもちろん、特注でシステム開発をすることも可能で、まさに研究者向けのシステムといえます。

たとえば弊社のハードウェアとソフトウェア「Real-Time EFRPU」を組み合わせると、最大128ch 10KHz/ch での収録、解析システムが構築可能です。
更にオプション追加で、シーン画像や被験者画像との完全同期計測やフィードバック情報をネットワークを通じて他の機器に送出したりすることも可能です。

 
眼球停留関連電位とは
  一般に事象関連電位は、以下のような応答を示します。
ここで横軸は時間ですが、対数軸になっています。

EFRPシステムは、上限のサンプリング周波数が、1KHz程度なので主に50msec 以上の心理的応答計測に向いています。

 
 
事象関連電位は、音、画像などの刺激脳波応答を計測するものですが、現実の問題である機器操作時、運転時、映画やTVの鑑賞時などには刺激を加えることができないという決定的な弱点がありました。
 
 
そこで考えられたのが眼球停留関連電位(EFRP)です。眼球が動く状態でも計測できる事象関連電位(ERP)の計測法です。

人間が物を見ている場合、速い眼球運動(サッカード)と次の速い眼球運動の間に、眼球運動の止まる状態(眼球停留状態)が生じます。

本システムでは、サッカード中の視覚入力が抑制されていることに着目し、眼球の停留開始時点からの脳波をリアルタイムに抽出し、同期加算を行なった結果が感性や認知により変動することを利用しています。

  これにより、視覚刺激を不要とした事象関連電位の計測が可能となったのです。また、同時に以下のようなメリットもあります。
   
眼球の動きによるノイズの影響を最小限にできる
特別な刺激信号を使用しない
実験時の連続刺激に対する「慣れ」が起こらない
実験に伴う疲労が非常に少ない
注意力、疲労度、ストレス、認知等の幅広い応用
連続した時間軸での事象関連電位の取得が可能
   
  応用範囲
メーター類の視認性、注意力分析
パネル等のレイアウト設計
照明設計(照度に起因する見やすさ)
広告効果、マルチメディア等の画面設計など
 
生体計測に必要な最小機器構成
  ノートPCを使用した32chのタイプおよびデスクトップPCを使用したタイプの例を以下に示します。

ノートパソコンタイプ(可搬性重視)
 
   
ラックマウントタイプ(拡張性重視)
 

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